社会全体で働き方改革が進む中、ワークライフバランスという言葉が頻繁に聞こえてくるようになりました。しかし、経営者はもちろんのこと、実際に働いている人々ですら、ワークライフバランスについてしっかりと理解しているという人は多くありません。単語ばかりが一人歩きしているように思えるワークライフバランスですが、どのような意味を持つ言葉なのでしょうか。まずは、ワークライフバランスという言葉の定義について考えてみます。ワークライフバランスとは一般的に、仕事と私生活の均衡を図ることを言います。例えば、残業や休日出勤のために家庭が疎かになったり、仕事のプレッシャーのせいで休日でも心が休まらなかったりなど、このような場合はワークライフバランスがとれているとは言えません。
この例のようにワークライフバランスでは、労働時間の削減だけではなく精神的なゆとりを持つことも重要視されています。そんなワークライフバランスですが、これを叶えるためにはファミリーフレンドリーという概念が不可欠です。ファミリーフレンドリーとは、労働者の育児や介護などの家庭的な行為に職場が気を配ることで、残業を減らすことは当然として、家庭の事情で急に休みが必要になった場合でも遠慮なく休暇を取れる体制を整えることを意味しています。具体的には育児休暇や介護休暇などがファミリーフレンドリーに当てはまるでしょう。このファミリーフレンドリーの概念が根付くことで労働者の就業時間が減り、また職場からのプレッシャーを受けることなく休めるようになるのです。